このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

接待するのもされるのも大変

 

ビジネスをしていると業者様、お客様への接待は欠かせない。僕も起業したての頃は、多く方を接待していた。どこにご案内するか?お酒がいいのか、和食がいいのか、ゴルフがいいのか、予算はいくらか、場所はどこにするのか、時間はいつまでか・・・機嫌よくさせるにはどうすればいいのか。

 

料亭で会食しても、自分はほとんど食べないで相手の食事がすすんでいるのか、お酒が足りなくないか、飲み物はこれでいいのか、お食事のペースは早くないか、機嫌よい会話にしているのか、話の腰を折っていないか、相手の話にあわせているか、おトイレの場所やお手拭きは用意できているか…

 

機嫌よく帰っていただければ契約がスムーズに進むが機嫌を損なえば商売ができなくなる恐れすらある。接待相手の方といっしょにおトイレに行けば、自分は必ず一番奥に行くようにしていた。相手の方の用が済めば手洗い場を確保していた。自分のハンカチを差し出して手を拭いていただいた。結局、接待すれば自分は気の休まることがなく食事もろくに取れないで済んでしまう。

 

お酒が大好きな方はこうした接待が大好きで、2時間ほどしてからほろ酔い加減になり、笑顔で同じ話を何度も繰り返している。そのたびに初めて伺うような態度をとらねばならない。多くは自慢話で、自分は頑張ってきたという内容。その次は、あんたはどうだという説教、そして俺の言うことを聞けで終わり、そのたびにごもっともと頷く。

 

会社が大きくなり接待されるようになると、下積みの頃の癖が治らず接待相手を困らせてしまう。還暦を過ぎても上座に座るが落ち着かず、ついつい席を立ってお酌してしまうし、周りの方々の食事などに気を配ってしまう。お話も自分から積極的に話すのではなく、聞き手に回るようになってしまうので、接待はお断りすることが多くなった。

 

« »