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会社より個人起業

 

 

昔は、株式会社を設立するには資本金1千万円が必要だった。普通の社会人にそんなお金があるわけでもなく、個人商店で起業して資本金が300万円で有限会社にして、更に会社が大きくなると資本金1000万円で株式会社にしたものだ。こうしたやり方を法人なりと言って尊敬された時代があった。僕自身、こうした法人なりで会社を大きくしていった。

 

昭和の時代、株式会社の社長さんと言うだけで偉い人だと思ったものだが、平成になると1円の資本金でたった一人でも株式会社が設立できるようになり、株式会社の社長さんと言っても偉い人だと思ことはなくなった。首都圏では、数人に一人が何かしらの社長さんらしい。しかも、昔のようにお金持ちでなく、むしろお金がなくて困っている社長さんが多い。

 

最近は、個人で起業してもこうした法人なりをせず、個人企業のままでいるフリーランス、個人事業主2.0ITスキルを駆使して働く人たち)、という会社運営が増えつつある。例えば、靴職人が今まではメーカーに卸して(定価の30%程度の利益)いたのを自分で自分のブランド名を付けてネット販売(定価の80%の利益)して儲けを出すことができるようになった。

 

昔は、株式会社でなければお付き合いしませんという会社が多くあり、信用していただくには株式会社にするしかないという時代があった。しかし、今では個人でユニークな商品やサービスを提供してくださるなら、法人でなくてもよいという会社が増えている。個人起業主は家族だけ養えればよいので、気楽に商売ができる。廃業も自由にできる。

 

自分の好きなことをして生活ができればと夢見る人は僕だけではない。野菜をこだわって作りたい人、山登りが好きで多くの方に紹介したいと思っている人、カバンが好きで自分で作ったものを販売して生活したい人、料理が好きで自分で調理したものを多くの人に食べてほしいと思っている人、絵画が好きで自分が描いた絵を販売したい人…。

 

これまでこうした人に銀行は融資をしなかったが、ネットで資金を集める(クラウドファンディング)ことができるようになったし、国の融資も銀行の融資も受けられるようになっている。時代はネットの利用によって個人起業に有利に働いている。通勤電車に揺られて会社勤めが常識だったが、これからは自宅で何かをして商売している方が増えてくるだろう。

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