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役職定年

 

大企業では、課長以下の方は53歳で、部長は55歳で、部門長は57歳で役職定年になる。それにともない年収は35%程度下がる。企業がドンドン大きくなっていった時代は終わり、減収減益時代になり年功序列で管理職は溢れかえっており早期退職を促し、若手にチャンスを与えるようになった。

 

役職定年になった管理職は、部下のいない平社員扱いになるが、管理職の癖が治らず「君、お茶を入れてくれ!」「新聞のこの記事をコピーするように!」などと言って周りのひんしゅくをかってしまう。部下が上司になるので、仕事も不慣れな部署に異動となり、これまでの経験を活かせないようにしている。

 

こんな会社にいてやるものかと転職活動をするものの、転職先の年収はガタ落ち、管理職としての評価は全くなし、1年以上就職活動をした挙句、我慢してこの会社にしがみつくしかないと納得する。かつて、厳しく指導した部下がやってきて厳しい目つきで、「まだ会社にいたのですか」と問いかける。

 

一人になり、仕事をして初めて書類の作成すらパソコンでできないことに気が付く。いや、コピー機すら使えない。これまでは部下に頼めば済んだことが、今では自分一人でしなければならない。これをチャンスとして定年後の自分に備えるか?落ち込んで腐るかで残りの人生が決まる。

 

還暦を過ぎて再就職先を探してもなかなか自分の希望する職種や収入は得られない。それなら、これまでの知識と経験と人脈を活かして独立起業する方が面白いかもしれない。ただし、すべてのリスクを背負うのでかなり慎重に、そして、最新のスキルを身に着ける必要がある。

 

就職しているときに、こうした事態を想定して起業できるノウハウを蓄積できれば退職しても対応できるが、就職しているときに起業できるノウハウ(ITスキル、経理、人事、労務、税制など)を身に着けていなければ、いきなり起業しても失敗する確率はかなり高い。テスト勉強と同じで、事前にどれほど勉強押しているかで結果は大きく異なる。

 

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