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政治家や役人の必須用語 豊洲でも・・・  

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築地市場の移転問題で、卸売市場部門のトップである中央卸売市場長を更迭して決着を図る様子だが、責任者が誰なのかわからない、都知事ですら知らない。担当者は、キチンと上に報告したり稟議書を提出して、承認の印鑑をもらっていたりしているのに、印鑑を押した責任者が知らないという。所謂、めくら判を押し続けているのが問題になっているように思う。

 

企業でも、多くの報告書や稟議書が上がってくると、上司はいちいち精査することなく、ただ判を押すだけで処理していることがある。部下は、横並びか前年度の踏襲で報告や稟議を提出するようになる。チェックが甘くなり、業績は落ちてくるし仕事のやり方も甘くなってくる。すべては上司のチェックの甘さから始まる。

 

多店舗展開していると、管理職は稟議書をキチンと精査して指導するのではなく、検証なく分析なく通していることがある。そうなると、各店長は前年度の稟議書の書き直しで提出するようになる。売り上げに対するチラシ予算、赤字をなくそうとするチラシ予算などがない状態になる。

 

こうした状態で、会議では各店長に「全店舗黒字に向けてがんばろう!」と叫んで研修している。問題は、各店舗ごとにあり、各店舗ごとに売り上げや販促予算編成もしなければならないが、売上予算に対する販促予算比率の検証がないため、儲かっている店舗と同じ予算を要求している。

 

所謂、横並び予算だが、これが横行する最大の原因は管理職のチェックの甘さにある。数値管理は、各店舗の数値を比率で割り出して、黒字化を図るべきだが、横並び予算、横並び稟議では赤字になるし、店長に自立心が芽生えない。何としても自分で考え、自分で赤字をなくすという意識は、上司の厳しいチェックがあればこそだろう。

 

プロを育てるには、プロのコーチが厳しい指導をキチンと行ってこそだろう。行政であれ、企業であれ、家族であれ、自立心を養うには、上に立つ者が育てるべき人の未来像を描いて本人に納得させたうえで、キチンと自立できるように指導育成しなければならない。豊洲の「知りません」は、どこにも起こり得ることだと思った。

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