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数字にこだわる

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学生の頃、クラブ活動をしていて楽しい思い出がある方は仲間といっしょになって試合に勝つために努力していたからだろう。相手チームがどんなに強豪でも、どんなにみじめな負け方をしても、いっしょに練習した仲間との切磋琢磨した思い出は幾つになっても幸せな思いとなってよみがえってくる。

 

仕事の世界でも、売り上げや収益といった数字にこだわって皆が一丸となって働いているときほど楽しく面白いものはない。あと一つの契約、あと一人のお客様、そこまでの努力とチームワーク、達成した時の喜びは何ものにも代えがたい思い出となっていく。

 

試合に勝つことを忘れた練習、数字にこだわりを感じない仕事、ただ何となくやっている状態ほどつまらなく疲れるものもない。大胆な目標を掲げて、皆が一丸となって努力している姿ほど感動的なものはない。そこには多くの笑顔と仲間を思う気持ちが溢れている。

 

あるビールメーカーは、長く業界一位の座にいたため、お役所仕事のようになっていた。ライバルのビールメーカーがのど越しのよいビールを引っさげて営業にまわり、業界一位の座を奪い取った。それまでのトップメーカーに新風を注ぎ込んだのは、地方の営業所だった。

 

営業所長は、地元の飲食店を周り、オーナーがいる深夜のコンビニ店を周り、お手伝いをしながら何とか自分たちのビールを置いてもらえないかと店長にかけ合って行った。毎日のようにやって来てお手伝いをする態度にほだされて徐々にビールを置いてくださるようになりやがてトップに躍り出る。

 

チラシには本社に無断で、地方の言葉とその地方でいちばんの話題を盛り込んだ。田舎丸出しの言葉に地元の人たちは喜んだ。地元でそのビールにこだわる人たちを取り上げて宣伝した。結婚式にはお父さんが○○のビールをついで「よろしく頼む」自分も子供たちの結婚式では○○ビールにします。

 

自分たちの営業所は働く喜びで満ちていった。この地区でのナンバーワンになることにこだわるようになった。自分たちの商品に自信と誇りを持つようになった。数字にこだわりをもって地区ナンバーワンになったとき、営業所の皆が「とうとうやった!」と感涙していた。

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