このサイトはJavaScriptがオンになっていないと正常に表示されません

お墓が欲しい

お墓が欲しいと思っているのは生きている人間で、死んでしまった人間はそんな意識はない。最近の脳科学によると、心臓が止まっても、脳は数十秒間生きており、この間に閃光や死んだ家族の映像を観て気持ち良くなる現象があるとレポートされている。生命は、誰もが皆つながっているようだが、それは個々の意識と云うよりも、大きな生命のプールに個々の生命が戻っていくようなイメージ。死ねば生まれ変わるという輪廻転生も仏教など限定的な教えだそうだ。

 

家族や親しい人が死ぬと、その悲しみからいたたまれなくなり死に至る人もいる。生きている人は、その悲しみを乗り越えて生きて行かねばならない。ふんぎりをつけるには、お墓やお経を唱える祈りなどは、とても有効的な方法だ。宗教は、太陽や月など自然に感謝する儀式から死者を埋葬して、生きている者が悲しみを乗り越えて前向きに生きるための儀式として広まってきた。お墓の前に手を合わせて祈るのは、この先、私は元気に生きて行きますと宣言している儀式でもある。

 

最近は、お墓に入りたくないという方が増えてきており、ご主人と一緒の墓に入るのが嫌、ご主人のお母様と一緒の墓に入るのが嫌、愛犬と一緒に墓に入れないから嫌・・・など世相を反映している。僕も墓に入るよりも、大好きな海に遺灰を撒いて欲しいが、死ねば意識がないので、生きている人間の好きなようにして、さっさと僕のことなど忘れて元気に生きて欲しい。毎年、墓参りをしなければ化けて出てやるということなどまったくないので安心して欲しい。

« »