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お金は人を変える

 

昔、学ランが流行っていた頃、僕が知っている学ラン専門店のオーナーは儲かりすぐにお金持ちになった。トヨタクランの最高グレードモデルを改造して乗るようになり、イタリアの有名ブランドの洋服を着るようになり、夜遊びも派手になっていった。俺は金持ちだといつも自慢していた。学ランブームは数年で終わり、学校では学ランを禁止するようになった。彼のお店の業績は急降下したが、遊び慣れしているので収入以上に出費がかさみ、ある日突然夜逃げしてしまう。

 

また、旅行会社を経営しながらマンションの転売で儲けていた友人は、6000万円のクルーザーを購入して琵琶湖に停泊し、僕たちを呼んで遊ばしてくれていた。大阪市内のマンション投資だけでなく、アメリカ村のビルをほとんど借入金14億円で購入したことを自慢していた。借金の額が多いほど儲けはデカいと自慢できた時代だったが、バブル崩壊で借入金の支払いができなくなり、14億円のビルは二束三文で売却され会社は倒産し自己破産した。

 

急にお金持ちになると自分はお金持ちだと自慢するようになり、すぐにお金持ちだとわかるよう贅沢したくなる。それが幸せの象徴であるかのように見せびらかしたくなるが、その心の変化こそ、もっとも注意しなければならないもの。虚栄心は他人の羨望を最初は集めても最後は嫌われる。いつまでも儲かると思い込んでしまってリスクを考えない生活はとても危険。儲かっているときほど、魅力的な投資話には乗らず、銀行や郵便局の普通貯金に精を出している方がお金を残せる。

 

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