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医者さまでも 草津の湯でも 恋の病は 治りゃせぬ

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男性は美人を観ると恋をするし、女性はイケメンを観ると恋をする。美形はいつの世も得をするが、片想いをしている本人は、相手の気を惹こうと必死で、高額なプレゼントをしてみたり、自己犠牲も厭わずに何でもやってあげたり、馬鹿なことも親不幸なことも平気になってしまう。恋の病は、平常心をなくさせる強烈な力を持っている。

 

どんなに気を惹こうと努力しても、相手が自分に恋をしてくれないことも多い。つまりは片想いなのに努力を惜しまず、片思いの相手に気に入ってもらおうと無駄な努力を続けてしまう。片思いの人から、これ以上つきまとわないでと言われると、反省した態度を示すがつきまとうことは止められない。

 

如何に自分が素晴らしい人かを示して相手の気を惹こうと無駄な努力を必死になってやってみるが、恋はそんなことでは成就しない摩訶不思議な感情。赤い糸は損得では考えられない状態で結ばれている。100万円貢いでも惚れてくれないのに、むげに扱われているのに惚れているというチグハグナことが起こるのが恋。

 

一目惚れして、尽くして尽くしてボロ雑巾のように捨てられ、別れてから何であんな人に恋をしていたのだろうと思うこともよくある。最初は、まったく恋していないのに、長く付き合うほどに恋心が生まれて熟成していく恋もある。理性では推し量れない感情が恋であり、理屈で納得するものではないのが恋。

 

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